統合失調症とは
統合失調症は、幻聴や妄想などの特徴的な症状が現れてくる病気です。とくに10歳代後半から20代半ばの世代で発症しやすいと考えられています。初期の段階では、親への反抗、不機嫌、成績の低下、友人との交流減少などがみられますが、徐々に実際には見えないものが見えるように感じる幻覚や妄想、聞こえていないことが聞こえる幻聴などの精神症状があらわれます。
そのため、人とのコミュニケーションが上手くとれなかったり、周りの目が過度に気になったりしてしまい、心が不安定な状態になってしまうことで、他の精神疾患を併発してしまうこともあります。
症状
陽性症状
陽性症状はないはずのものが存在するように感じられる症状で、代表的な症状に幻覚や幻聴、妄想があります。
- 自分を非難する声が聞こえる
- 誰かが自分を陥れようとしている
- まわりから悪口を言われている
- (幻聴を聞き)ニヤニヤとする、ブツブツと返事をする
陰性症状
陰性症状では、本来あるはずの機能が失われてしまう状態になります。陽性症状より目立ちにくく、「なんだか前より元気がないな」といった程度の認識をされたり、うつ病のように思われたりすることが少なくありません。
- 喜怒哀楽が乏しくなり感情表現が乏しくなります
- 考えを言葉にすることができなくなる
- 他人と関わりを持ちたがらず引きこもりがちになる
- 意欲や気力、興味が低下する
治療
薬物療法
妄想や幻覚をはじめとする症状に合わせて、その症状を和らげるお薬を処方します。
心理療法
不安に思っていること、心配なことを医師、カウンセラーに話し、その解決策を一緒に考えます。短期間で答えを見つけるのではなく、再発防止を念頭に置きながら解決の糸口を探すことが大きな目的となります。